妊娠中期(16-27 週)の過ごし方について
妊娠中のママにとって、妊娠中期は最も楽しく快適に過ごせる時期です。つわりが収まり、おなかもまだ大きくなく、比較的動きやすい時期です。心と体に活力が満ちてきます!妊娠中期の赤ちゃんの成長や、妊娠中期のママによく見られる症状や身体の変化を見ていきましょう。
妊娠中期に起きること
妊娠中期に起きること | |
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胎児の発育 |
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ママによく見られる症状 |
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妊娠中期のアドバイス | おなかや胸が大きくなり始めたら、ゆったりとした快適な服やサポート力に優れたマタニティブラをつけてみましょう。 |
妊娠中期とはいつからいつまで?
妊娠中期はいつからいつまで続くのでしょう?妊娠中期は妊娠16~27週目まで約3ヵ月間続きます。
妊娠中期の赤ちゃんの成長
妊娠中期に入ると、赤ちゃんはさらに成長を続けます。妊娠初期に形成されはじめた基本的な器官がさらに発達していきます。
赤ちゃんはみかんくらいの大きさからキャベツの頭ほどの大きさに成長します。ママのおなかのふくらみが目立つようになります。
妊娠中は毎週、新しい発見があります。妊娠中期には赤ちゃんがどのように成長するのでしょう?詳しく見ていきましょう。
16週目: 感覚器官の発達
妊娠16週目頃になると、赤ちゃんは嗅覚や味覚が発達し始め、皮膚も厚くなってきます。
17週目: 胎動が始まる
妊娠16〜18週頃、おなかの中で赤ちゃんが動くのを感じることがあります。これを胎動と呼びます。初めての妊娠の場合、赤ちゃんの動きを感じるのはもう少し遅くなるかもしれません。2回目以降の妊娠の場合、胎動を早い時期に感じることができるでしょう。
妊娠19週目頃から、妊娠中期の胎児のキックや動きが強くなっているのに気づくでしょう。 赤ちゃんは日々成長していますが、まだ動き回るための十分なスペースが残っています。 妊娠後期 に入ると、赤ちゃんのいるスペースが狭くなるので、大きく動くことが難しくなります。
妊娠18週目: 赤ちゃんの肌が発達する
この時期、すでに「胎脂」と呼ばれるクリーム状の脂が作られていることがあります。
胎脂は赤ちゃんの体を覆い、皮膚を保護するための防水バリアとして機能します。新生児のスキンケア についても調べておきましょう。
妊娠22週目: 赤ちゃんの眉毛ができる
この時期になると、小さな眉毛が見え始めます。
まだ色素はついていませんが、赤ちゃんには白い細い毛が生え始めています。そして、まぶたは閉じていますが、その裏で目を動かしています。
赤ちゃんが音を聞くようになる
耳が発達して、赤ちゃんはママパパの声を認識できるようになっています。
おなかの赤ちゃんに歌を歌ったり優しく話しかけたり、おなかをさすって赤ちゃんの存在を確かめたり。妊娠中期に経験する幸せな数ヵ月は、ママだけの特権です。 おなかの赤ちゃんのためにも、ママはリラックスしながら楽しく過ごして、元気で健康な赤ちゃんを育てていきましょう。
27週目: 赤ちゃんが笑うようになる
赤ちゃんの笑顔が見られる日はもうすぐです。 27週目頃からママのおなかの中で笑顔の練習を始める赤ちゃんもいます。主に赤ちゃんが眠っているときに笑顔が見られやすく、特にレム睡眠中によく見られます。
イラストで見る赤ちゃんの成長
妊娠中期の赤ちゃんの週ごとの成長を下のイラストで確認していきましょう。
妊娠中期に起こる症状
妊娠中期に入るとつわりの症状が和らぎ、元気が出てくるママが多いです。これまでの症状が和らぐ一方で、新しい症状が現れることもあります。妊娠中期によく見られる症状について詳しく説明しますが、実は妊娠中の状況はママによって異なります。全てのママにこれらの症状が現れるわけではありません。
めまい 妊娠中は、体内の血液循環が変化し、上半身や頭部への血流が減少することがあります。 少しふらついたり、めまいを感じたりするのはこれが原因です。 妊娠中期に疲れたと感じたら、無理はしないで横になって体を休めましょう。 また、十分な水分を摂ることも大切です。 体の向きを変える時や立ち上がる時にゆっくり動くことで、めまいやふらつきを予防できます。体に不安がある場合は、お医者さんに相談しましょう。
円じん帯痛 妊娠中期に足の付け根や片側の脇腹に痛みや痙攣を感じる場合、円じん帯痛のことがあります。 子宮を支える円じん帯が伸びることで感じる痛みで、心配することはありません。痛みが強くなったり、消えない場合は、お医者さんに相談しましょう。 妊娠中に太ももの付け根や腹部に痛みがあれば、他の合併症のサインであることがあるので、お医者さんに診てもらいましょう。妊娠中期には腰や骨盤の痛みが現れることもあります。
肌の色素変化 妊娠中、体内でメラニンの生成が増加し、乳首が暗くなったり、顔のシミやそばかすが濃くなることがあります。 おへそから恥骨にかけて縦にのびる正中線が現れることがありますが、出産後に自然に薄くっていきます。
かゆみと妊娠線 赤ちゃんが成長し、妊娠による体重増加が進むと、乾燥やかゆみを感じたり、妊娠線ができることがあります。妊娠線の確実な予防策はありませんが、保湿ローションを使用することでかゆみを和らげることができます。
鼻づまり 鼻が詰まって呼吸がしにくい場合、ホルモンのプロゲステロンが鼻の粘膜への血流を増加させ、それが腫れを引き起こすことがあります。 これは妊娠性鼻炎と呼ばれ、残念ながら完全に治す方法はありません。 妊娠中期にこのような症状が現れたり、鼻血が出たりする場合は、水分を十分に取りましょう。 加湿器を使用したり、各鼻孔の周りに少量のワセリンを塗ったりすることで鼻の乾燥を軽減することができます。生理食塩水の点鼻薬や洗浄も効果的です。
脚の痙攣 妊娠中期、特に夜間に足の痙攣やこむら返り経験することがあります。 寝る前にストレッチをしたり、水分を十分に摂ったりすることでこれらの症状を予防することができます。ふくらはぎに鋭い痛みを感じた場合は、筋肉をマッサージしたり、温かいシャワーやお風呂に入ったりすると良いでしょう。
腰痛 体重が増え、子宮が大きくなることで体の重心や姿勢が変わり、腰への負担が増えていきます。 症状を和らげるために軽い運動やストレッチがおススメです。 温熱パッドや冷湿布も効果的だと言われています。長時間、立ったままの姿勢でいることは避けましょう。
便秘 ホルモンの変化や成長する赤ちゃんが腸を圧迫することで便秘になることがあります。不快な症状ですが、水分を多く摂り、食物繊維を多く含む食事を取ることで改善することができます。
「妊娠脳」 最近、少しぼんやりしていると感じますか?このようなことを感じているのはママ一人ではありません。ホルモンの変化、睡眠不足、またはストレスが原因のことも。 妊娠することで女性の脳の構造が変化すると言う報告もあります。タブレットやスマートフォンのリマインダー機能を使って、スケジュールの管理をやっていきましょう。
髪が太くなる 妊娠中、髪が太くなり、普段よりも早く伸びることがあります。これも妊娠中期に感じる不思議な経験の一つです。
妊娠中期に気をつけること
妊娠中期は、健康的な生活を心がけ、いつもとは違う症状に注意することが重要です。妊娠中期には以下に注意しましょう。
定期的に妊婦健診を受ける 定期的な妊婦健診はママと赤ちゃんの健康を確認するために大切です。
栄養バランスの取れた食事を心がける タンパク質、カルシウム、鉄分、葉酸が豊富な栄養バランスの良い食事を食べましょう。 生ものやよく調理されていない魚介類、生卵、未殺菌の乳製品は避けましょう。妊娠中にお寿司を食べてもいいの?美味しいお寿司も妊娠中は少しだけ、我慢しましょう。
水分をしっかり摂る 水分補給は非常に重要です。1日に少なくともコップ8杯の水を飲むことを心がけましょう。
適度な運動を 体に負担のない運動をしたり、ウォーキングや妊婦ヨガなどの適度な運動を始めましょう。 ただし、お医者さんが問題ないと判断してからです。 妊娠中に運動をすることで妊娠合併症のリスクが減るだけではありません。出産に向けて体力がつく、気分転換になったり、睡眠の質を高めてくれるなどいいことがたくさんあります。 運動中は無理をしないように体の声に耳を傾け、水分補給を忘れずに。骨盤底筋を強化するケーゲル体操 もおススメです。
アルコールや煙草を避ける アルコール、喫煙、薬物は避けましょう。カフェインの摂取量にも注意しましょう。
十分な休息とリラックス 十分な休息を取ることが大切です。 必要に応じて昼寝や休憩を取りましょう。自分時間 も作るようにしましょう。
赤ちゃんの動きを観察しよう 妊娠中期に赤ちゃんの胎動を感じ始めることがあります。 胎動を感じ始めたら、赤ちゃんの動きのパターンをよく観察しましょう。 妊娠後期になると、お医者さんから赤ちゃんのキックや他の動きを数えるように指示されることがあります。動きを観察することで、赤ちゃんの動きの減少や変化に気付きやすくなり、問題があればすぐにお医者さんに相談できます。
妊娠中期にママが感じる症状について、お医者さんが詳しく説明してくれるでしょう。 体重の増加、おなかの張り、赤ちゃんの胎動、などがあります。もし、心配な症状 があれば、必ずお医者さんに相談しましょう。
いつお医者さんに相談するべき?
妊娠中、お医者さんとのコミュニケーションは非常に大切です。妊娠時期にかかわらず、以下の症状が現れた場合は、すぐにお医者さんに知らせてください。
ひどい頭痛が何時間も続く、めまい、失神、視力の変化。
妊娠中期にひどい嘔吐や吐き気が長時間続く、重度のつわりであることも。
手、顔や脚が突然むくむ場合、妊娠高血圧症候群 の可能性があります。
ひどい腹痛やけいれんが長時間続く。
普段とは明らかに違うおりものが出る、かゆみ、痛み、おりものに悪臭がある場合、感染症の可能性があります。 妊娠中期の透明または白色のおりものは問題ありません。
膣からの出血、おしるし、血栓の排出。
赤ちゃんを包む膜が破れて、中の羊水が出てくることがあります。この場合、早期破水 の可能性があります。
いつもと違うと感じた時は、お医者さんにすぐに知らせるのがベストです。 お医者さんが診てくれることで、ママは安心できますし、ママの症状に応じて、お医者さんは適切な治療をしてくれます。 何かが違うと感じたら、すぐにお医者さんに連絡をしましょう。妊娠中期には特に注意が必要です。
妊娠中期にやることリスト:
妊娠中期について詳しく知りたいママは、各週ごとの妊娠カレンダー をチェックしましょう 。
お腹の膨らみが目立ち始めます。マタニティーブラや伸縮性のある着心地の良い服を選びましょう。
出産準備クラス に登録して、出産やその後の育児について学びましょう。
妊娠中期の超音波検査はいつあるの?確認しましょう。
遺伝子検査が必要かどうか、医師に相談しましょう。遺伝子検査を受けるメリットやデメリットについて考えてみましょう。
妊娠や出産についての質問をあらかじめ書き出しておきましょう。次回の妊婦健診でお医者さんに尋ねましょう。
お医者さんに分娩や出産の方法について聞いてみましょう。出産場所についても考えましょう。
バースプラン について考えましょう。
骨盤底筋のエクササイズを始めましょう。ケーゲル運動 を試してみましょう
出産サポートをしてくれるドゥーラは必要?どのようなサービスがあるのかを調べてみましょう。
勤務先に産休 について相談しましょう。
住んでいる地域やオンラインで経験豊富な先輩ママや同じようにこれから親になる人たちとつながりましょう。不安や心配を解消するサポートネットワークを作りましょう。
育児計画 についてママパパで話を始めましょう。
素敵な赤ちゃんの名前を探していますか?ベビーネームジェネレーター がお役に立つかもしれません。
超音波検査で妊娠中期の赤ちゃんの性別を知りたくはないけど..。では、中国式性別予測ツール で性別を予測してみましょう。
超音波写真をもらったら、赤ちゃんの最初のアルバムを作り始めましょう。
よくある質問
妊娠中期はいつから? | 妊娠中期は妊娠16週目から27週目までです。 |
妊娠中期に髪を染めても大丈夫ですか? | 妊娠中に髪を染めても赤ちゃんに害はないと言われています。 髪を染めることについて質問や不安があれば、お医者さんに聞いてみましょう。 |
妊娠中期にお腹を下にして寝ることはできますか? | 妊娠中期に入ると、おなかが目立ち始め、寝るときの体勢を見つけるのが難しくなるかも。 うつ伏せだと寝心地が悪く、仰向けで寝ると赤ちゃんの重さが筋肉や背骨にかかります。 膝を曲げて横向きに寝るのが一番楽でしょう。 |
妊娠中期の胸の痛みを和らげる方法は? | サポート力のあるマタニティーブラを使うことで、胸の痛みを軽減できます。 温めたり冷やしたりすることもおススメです。 痛みがひどい、長引く場合は、お医者さんに相談しましょう。 |
妊娠中期に重いものを持ち上げてもいいですか?どれぐらいの重さならいいですか? | 妊娠中に持ち上げても大丈夫な重さは、ママの体力や持ち上げる物の種類によります。 重いものやかさばる物を持ち上げることは避けましょう。 |
妊娠中期のストレスは妊娠にどのように影響しますか? | 妊娠中にストレスを感じるのは普通のことです。人生の大きな変化なので心配なことが出てきますね。 でも、リラックスしたり、定期的な運動や十分な睡眠でストレスを管理することができます。 妊娠中のストレスを少なくする方法 を参考にしてくださいね。 |
まとめ
妊娠中期は、多くの変化がある時期です。 嬉しいことに、つわりもなくなりママに元気が出てきます。初めて赤ちゃんの胎動を感じるかもしれません。 出産まで赤ちゃんは成長し、ママの体は変化していきます。妊娠に関する情報収集とお医者さんとのコミュニケーションを大切にしましょう。 体調には注意をして、異常な症状があればすぐにお医者さんに知らせましょう。妊娠中の症状はママによって異なります。心配なことがあれば、お医者さんがアドバイスをくれたり、ママをサポートをしてくれることを忘れないでおきましょう。
本記事の内容について 本記事の内容について 本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。 また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。