赤ちゃんの首が座るのはいつ?
首座りは、赤ちゃんの成長と発達の中でも一番初めに見られる大きな成長の節目だと言えるでしょう。赤ちゃんの頭を支えなくてもグラグラすることなく、安定している状態を「首が座っている」と言います。首が座ると片手で抱っこができるようになるので、赤ちゃんのお世話が楽になります。首座りとは?首座りの時期は?首座りを促す方法は?今回は赤ちゃんの首座りについてご紹介します。
赤ちゃんの首が座るってどんな状態?
「首が座る」とは、赤ちゃんを縦抱きにした時にママやパパが後頭部を支えなくても、安定している状態のことを言います。首座りができると、赤ちゃんは自分で頭を自由に動かせるようになります。
赤ちゃんの首はいつ座る?
生後4ヵ月になる頃には、約9割の赤ちゃんの首が座ると考えられています。ただ、早産の赤ちゃんは首座りが遅くなることがあります。4ヵ月健診の時点でお医者さんが首が座っていないと判断しても、必ずしも神経や筋肉などの何らかの病気と言うわけで はありません。赤ちゃんの「何が何ヵ月ごろにできる」というのはあくまで目安です。
赤ちゃんの首が座っているか確認する方法
赤ちゃんの首が座っているかどうかは、お医者さん、助産師さん、保健師さんなどの専門家に確認してもらいましょう。首座りは寝返りやハイハイ、歩くと言うような目に見える行動とは違うので、ママやパパでは判断が難しいことも。首座りの確認は、3~4ヵ月健診で必ず確認する項目に入っています。赤ちゃんの機嫌が影響することもあるので、首座りの判断が難しいこともあります。
基本、以下の項目を満たしていれば、「首が座っている」と考えられます。 (1)仰向けに寝かせた状態で、赤ちゃんの両腕を持って上半身を引き起こすと、頭がガクンと後ろにならず、体と一緒に遅れずに頭がついてくる。
(2)お座りや縦抱きの状態で頭がまっすぐに安定している。グラグラしない。
(3)うつ伏せの状態の時に自分で頭を持ち上げ、頭の向きを右左に自由に動かせる。 首座りができているかの判断は専門家でないと難しいこともあります。基本、上の項目を満たしていれば、「首座り」ができていると言えるでしょう。
仰向けで両手を起こした時に頭が上がる
生後2ヵ月以降に赤ちゃんを仰向けに寝かせ、両腕を持って上半身をゆっくりと引き起こします。赤ちゃんの首がガクっと後ろにいかず、引き起こされる動きにあわせて体と一緒についてくれば、首座りが始まっているサインになります。ただし、引き起こす時に勢いをつけたり激しく動かしたりしないで、あくまでゆっくりと優しく行うことが大切です。
首が安定している
首が座ったかどうかは、縦抱きにすることでも確認ができます。赤ちゃんを縦抱きにし、身体をゆっくりと傾けてみましょう。首座りが始まっていれば、首をまっすぐの状態に保つことができます。完全に首座りが終わってないと、頭がぐらつくことがあります。赤ちゃんの後頭部の後ろ辺りに手を準備し、ぐらついたら、すぐに受け止められるようにしておきましょう。
うつ伏せの時に頭を上げられる
首が座るとうつ伏せにした時に頭と肩を起こして、頭の向きを左右に自由に動かすことができます。
赤ちゃんの首が座るまでの成長過程
赤ちゃんの首はある日突然、安定して座るわけではありません。首座りは、時間をかけて少しずつ進んでいきます。首が座るまでのプロセスを月齢ごとにまとめました。但し、成長のスピードには個人差があるため、以下は目安として参考にしてくださいね。
首座りのための練習
首座りを促すためにママやパパができることはあるのでしょうか?生後5ヵ月頃になると、ほとんどの赤ちゃんは首が座っています。意識してうつ伏せで過ごす時間を増やしてあげることが、赤ちゃんの首座りに効果があると考えられています。うつ伏せにすると赤ちゃんは顔を上げようとするので、首や背中の筋肉が強くなっていくのです。ただ、うつ伏せ寝は突然死症候群との関係があると言われています。睡眠時に赤ちゃんをうつ伏せにはしないように気をつけてくださいね。
また、ママやパパのひざの上に向かい合うように背中を支えて座らせ、頭を支えている手を少しのけて、自分で頭を真ん中に保つように努力するのを助けてみてください。なるべく縦抱きにして首を支える時間を増やすことも、首座りを促す効果があると言われています。
これらは、運動とか遊びの一つとして、赤ちゃんの機嫌が良いときにやりましょう。窒息などの心配もあります。必ずママやパパなど大人が見ている環境で、安全面に注意しながら練習するようにしましょう。
うつ伏せ遊びをする
首座りを促すには、うつぶせ遊びが役立つと言われています。うつ伏せ遊びは、寝返りやお座り、ハイハイ、つかまり立ちや歩くのに必要となる赤ちゃんの首、肩、背中、腕、足などの筋肉を強くしてくれます。
赤ちゃんの機嫌が良いときにうつ伏せにし、その状態で頭を上げることができるよう、おもちゃやぬいぐるみなどの興味を引くものを目の前に見せて、声をかけてあげましょう。運動や遊びとして、赤ちゃんの機嫌が良いときにやりましょう。機嫌が悪い時ややりたがらないのに無理にうつ伏せにすることはありません。1日数回に分けて、合計5~10分程度を目安にうつ伏せ遊びをやってみましょう。
横抱きの状態で前を向かせる
首座り前の赤ちゃんは、横抱きにして抱っこすることが多いです。抱っこひもなどでも縦横兼用のものが多く発売されています。首が座る前に絶対に縦抱きをしてはいけないという決まりはありません。短時間であれば、赤ちゃんの首をしっかりと支えながら縦抱きをしても大丈夫です。
首が座る前にやってはいけないこと
首が座るまで、やってはいけないことはあるのでしょうか?基本、首が座る前は、頭と首が安定する横抱きがベターです。頭がグラグラ動かないように、しっかりと支えてあげてくださいね。支えてあげないと赤ちゃんはバランスを崩し、頭がガクリと後ろや左右に倒れてしまいます。首には大切な神経や血管が通っているので、注意が必要です。
後頭部を支えない状態で抱き上げる
首が座る前は、頭と首が安定する抱き方が基本です。授乳後にげっぷをさせる時も、赤ちゃんを縦抱きにして背中をさする時、首がグラグラして心配ですね。ママやパパの肩に乗せるような縦抱きは、赤ちゃんの頭や首を支えにくいので、首がしっかり座らないうちは避けたほうがいいでしょう。首が安定するような抱っこなら、縦抱きでも横抱きでも構いません。赤ちゃんを包み込むように支えると、安定しやすいです。
激しく動かす
首がまだ不安定な赤ちゃんを激しく揺さぶることで、重たい頭がムチのようにしなって、頭の中の血管や神経にダメージを起こす「揺さぶられ症候群」になる可能性があります。生後6ヵ月未満の赤ちゃんが特に危険だと考えられています。赤ちゃんは頭が重く首の筋肉が弱いので、激しく揺さぶられるゆさぶられると頭を支えることができません。強く揺さぶられたゆさぶられた場合、頭蓋骨の内側に脳が何度も打ち付けられ脳の損傷と脳内出血を起こし、網膜出血になることもあります。 知能障害、視力障害、脳性麻痺やてんかんなどの重大な障害を残し、死にいたることもあります。赤ちゃんが泣き止まないからと言って、イライラして強く揺さぶらないようにしましょう。
強く揺さぶった後に、下記のような症 状が現れた場合には、「揺さぶられ症候群」の可能性があります。
以下の症状が見られたら、すぐに病院を受診しましょう。
元気がない
不機嫌
嘔吐
顔色が悪い
寝てばかりいる
痙攣
意識が低下している
よくある質問
ずっと横抱きばかりをしていると首の筋力が強くなりません。首を支えて縦抱きをして、前傾姿勢の抱っこを少しずつ取り入れましょう。うつ伏せにして頭を上にあげる練習も、首や背中の筋肉を強くするために大切です。
まとめ
首が座れば、赤ちゃんの視野が広くなます。周囲がよく見えるようになるので、多くのことに興味を持ち始めます。さらに、赤ちゃんとのスキンシップやコミュニケーションが楽しくなります。頭部を自由に動かせるようになると、背中や腕の力が強くなるので、寝返りやハイハイへつながって行きます。首の座りを促すうつ伏せ遊びで赤ちゃんの成長をサポートしてあげてください。ママとパパは赤ちゃんの成長を暖かく見守りながら、応援してあげましょう。
本記事の内容について 本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。 診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。
すくすくポイント 登録特典