妊婦健診について知っておきたいこと

妊娠は人生の中でも特別な時間です。 その大切な期間を健やかに過ごすためには、いつも以上に健康に気を配ることが欠かせません。 そして、その鍵となるのが定期的な妊婦健診です。 妊婦健診は、ママと赤ちゃんの健康状態をしっかり確認し、安心して妊娠生活を送るためのものです。 この健診を受けることで、ママの健康維持はもちろん、赤ちゃんの健やかな発達にもつながります。 妊婦健診には多くのメリットがあります。 ただ健康状態をチェックするだけではなく、医師や助産師に妊娠や出産に関する不安や疑問を相談できる貴重な機会です。 また、妊娠中の食事や生活習慣、出産や育児の準備について具体的なアドバイスを受けられる場でもあります。 これにより、不安を軽減し、前向きな気持ちで出産に臨むことができます。 妊婦健診にはさまざまな種類があり、回数や基本的な内容について知っておくことで、より安心して妊娠期間を過ごせます。 定期的な健診を活用して、自分と赤ちゃんの健康をしっかり守りましょう。 

妊婦健診とは?なぜ必要なの?

妊娠は病気ではありませんが、妊娠中はママの健康状態やおなかの赤ちゃんの成長や発達を定期的に確認する必要があります。 妊婦健診でお医者さんや助産師さんがママやおなかの赤ちゃんを定期的に検査します。また、妊婦健診では妊娠中の生活や出産に関する情報、子育てに関するアドバイスを受けることができますよ。

普段は元気なママでも、妊娠中に重い病気にかかってしまうこともあります。 妊婦健診を受けていると、このような病気の早期発見にもつながり、早い段階から適切な治療を受けることができます。 また、妊婦健診は病気があるかを調べるだけではありません。お医者さんや助産師さんから妊娠中の日常生活や食事についてアドバイスをもらえる嬉しいメリットがあります。

お医者さんの選び方

妊娠をしたら、病院選びも大切になってきます。 お医者さんやどこで産むのかを決める時には、周りの人の意見も参考にしてみましょう。 お友だちや知り合いからの口コミやネットでの評判がとても参考になるはずです。また、住んでいる場所から近い、お医者さんや助産師さんとの相性、無痛分娩や立ち合い出産などの希望や意見を尊重してくれるか、信頼関係を築けるか、産後のフォローなどもお医者さんを選ぶ重要なポイントとなりますね。

妊婦健診は以下の場所で受けることができます。それぞれの施設の違いもまとめています。

  • 個人病院:一人のお医者さんが妊婦健診から出産までを担当してくれる。

  • 助産所:アットホームな雰囲気で、立ち合い出産や好きな分娩方法などを聞いてくれます。但し、施設によって違うので、前もって確認しておきましょう。

  • 総合病院 :妊娠中や出産時に何かの問題が発生した時、設備が整っているのですぐに対応してもらえます。 主治医制かどうかは病院によって違います。毎回の妊婦健診や出産時のお医者さんが違う可能性もあります。

妊婦健診について

妊娠がわかったら、まずは住んでいる市区町村に妊娠届を出しましょう。 母子健康手帳の交付、妊婦健診の説明、両親学級、その他の妊娠や出産に関する情報を得ることができますよ。 妊婦健診は診療や治療ではないため健康保険は適用されません。 そのために妊婦健診の費用は全額自己負担となります。 但し、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病といった妊娠に伴う合併症の検査や治療には、健康保険が適用されます。 また、住んでいる自治体によっては、妊婦健診の補助や妊娠の合併症に関わる医療費の助成が受けられるところもあります。住んでいる地方自治体に確認してみましょう。

特に問題がなければ、厚生労働省の一般的な妊婦健診の受診間隔は以下の通りです。

  • 妊娠23週目までは4週間に1回

  • 妊娠24週~35週までは2週間に1回

  • 妊娠36週目~出産までは週に1回

上のスケジュールはあくまでも標準的なものです。高齢出産やママや赤ちゃんの健康状態、多胎妊娠などにより、お医者さんの判断で追加の検査や健診が行われることがあります。

妊婦健診では何をするの?

妊婦健診では何をするのでしょうか?基本的には妊娠中のママの健康状態や赤ちゃんの発達を確認します。主な検査は以下の通りです。

  • 身体測定、血液検査や尿検査、血圧の測定

  • ママのおなかの大きさや子宮底長の測定して、赤ちゃんの成長や発達を確認

  • 妊娠中のママの食事や生活に関するアドバイス

お医者さんから質問を受けたり、必要に応じて検査が行われることがあります。 疑問や不安があれば、妊婦健診の機会にドンドンと聞いておきましょう。忘れないように普段からメモしておきたいですね。

妊婦健診の種類

妊婦健診では妊娠週に応じて様々な検査が行われます。

  • 血液検査や子宮頸がん検診 :血液型や血算、妊娠糖尿病、性感染症の有無などを調べます。

  • 超音波検査: 赤ちゃんの特定の健康状態 を確認するために行います。

妊娠初期の妊婦健診

初めての妊婦健診では、ママの身体検査や血液検査、子宮頸がん検診、胎児の心拍の確認、出産予定日の確認が行われます。 

お医者さんがママの健康状態や普段のライフスタイルについて詳しく質問をします。信頼できて何でも正直に話せるお医者さんを選びましょう。

妊娠初期の基本的な妊婦健診の内容は以下の通りです。

  • 超音波検査 :妊娠週数の確認や赤ちゃんの状態を確認。

  • 血液検査や尿検査 :血液型、ヘモグロビン濃度、Rh因子を確認。

  • 遺伝子検査 :特定の遺伝性疾患があるか確認。

  • 無侵襲的出生前検査(NIPT) :母体血中の胎児DNAを調べる検査。

  • 子宮頸がん検診 :妊娠初期に1回、検査をします。

妊娠中期の妊婦健診

妊娠中期の妊婦健診では、赤ちゃんの動きや心拍数以外に、胎児スクリーニング検査があります。赤ちゃんのそれぞれの部位(頭部、顔面、頚部、胸部、腹部、骨盤、四肢、脊椎、臍帯、胎盤など)を一通り確認して、問題が無いかを検査します。

妊娠中期に行われる検査には以下のものがあります。

  • 子宮頸管長測定 :早産のリスクを見極めるテストです。子宮頸管長が短くなると、早産のリスクが高まると言われています。

  • 抹消血液一般検査:貧血の有無を確認します。

  • ブドウ糖負荷試験:妊娠糖尿病のリスクがあるママは、糖負荷試験を受けます。

妊娠後期の妊婦健診

後期の妊婦健診では、ノンストレステストが検査項目に加わります。 赤ちゃんが出産のストレスに耐えられるかどうかを確認するテストです。また、妊娠後期に入ったら、胎動カウントを勧めるお医者さんもいます。

出産が近づくと、妊婦健診は週に1回の頻度となります。 腟口や肛門の周囲を検査用の綿棒でこすり、GBSと言う菌がいるかどうかB群溶血性レンサ球菌の検査を行います。 赤ちゃんの産道感染を防ぐことが検査の目的です。臨月に入り、いつ出産が始まってもおかしくない時期です。

よくある質問

妊婦健診では、妊娠中のママとおなかの赤ちゃんの健康状態や発達をチェックします。 身体検査、血圧測定、血液検査、尿検査などが行われます。ママや赤ちゃんの状態に応じて、追加の検査を薦められることがあります。

まとめ

妊娠中のママは普段よりも健康に注意する必要があります。 また、赤ちゃんの成長と発達を確認するのに定期的な妊婦健診は欠かせません。 妊婦健診を受けることで、ママは長い妊娠期間を安心して過ごすことができますね。 妊婦健診を全く受けないで出産の時に初めて病院に行くのは非常に危険です。 妊娠期間中のママや赤ちゃんの情報が不十分だと、問題があった時に状況の把握に時間がかかったり、お医者さんが受け入れをためらうこともあります。ママが妊娠期間中に安心して過ごして出産に挑めるように、必ず妊婦健診は受けましょう。

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