大泉門とは?赤ちゃんの頭のへこみについて
赤ちゃんの頭をそっと撫でると、柔らかくへこんだ部分があることに気づきませんか?この柔らかい部分は大泉門(だいせんもん)と呼ばれ、赤ちゃんの成長にとって非常に重要な役割を果たしています 。
大泉門とは?どうして大泉門があるの?大泉門はどのようにケアすればいいの?注意したい大泉門の症状は?詳しくご紹介します。
>赤ちゃんの頭のへこみとは?
大泉門とは、赤ちゃんの頭蓋骨にある柔らかい隙間の部分です。 頭の前方にある「大泉門」と、後方にある「小泉門」の2か所があります。大泉門は3cmほどの大きさで、赤ちゃんの脳の発達に合わせて頭蓋骨が柔軟に成長できるようにする役割があります。
赤ちゃんの頭にへこみがあるのはなぜ?
大泉門がある主な理由は2つあります。
出産時の役割: 大泉門があることで、赤ちゃんの頭蓋骨の骨板が重なり合い、柔軟に変形するので、赤ちゃんが産道を通過しやすくなります。
脳の成長:脳は急速に発達します。脳の成長を妨げないように、頭蓋骨が拡大するように、頭蓋骨が閉じていません。
赤ちゃんの頭のへこみ(大泉門)はいつ閉じる?
生後数ヵ月の間、大泉門も小泉門も開いた状態です。通常、後ろにある小泉門は生後2~3ヵ月頃に閉じ、前にある大泉門は1歳半頃までに閉じます。
赤ちゃんの頭のへこみは触っても大丈夫?
赤ちゃんの大泉門に優しく触れることは問題ありません。頭や首を支えたり、シャンプーをしたりする際にどうしても触れてしまうことがあります。大泉門は頭蓋骨がない部分ですが、厚い筋膜が脳を守っているので、そっと触れる程度であれば心配いりません。
但し、赤ちゃんの頭を扱う際は常に優しく接し、強く皮膚の下の脳を押したりしないように気をつけましょう。赤ちゃんのお世話を手伝ってくれる周りの人にもその旨を伝えておくと安心ですね。
赤ちゃんの頭のへこみが脈を打っている時
大泉門が脈打って見えることがありますが、心配はいりません。 血液が体を巡っているため、心臓の動きに合わせて大泉門が脈を打つことがあるのです。
赤ちゃんの頭にへこみがある理由
大泉門にへこみが見られる場合、脱水症状の可能性があります。十分な母乳やミルクを飲んでいない、発熱や嘔吐、下痢などが原因で脱水状態になることがあります。
他の脱水症状を示すサインは以下の通りです。
おむつの濡れが少ない
目がくぼんでいる
口や舌が乾いている
手足が冷たい
泣いても涙が出ない
機嫌が悪い
これらの症状が見られた場合は、点滴治療が必要になることも。すぐに病院で受診しましょう。
赤ちゃんが頭のへこみを打ってしまったら?
赤ちゃんが大泉門をぶつけてしまった場合は、病院に連れて行きましょう。特に以下の症状が見られる場合は、緊急の対応が必要です。
大泉門の腫れや膨らみ
目の周りや耳の後ろのあざ
泣き止まない
ミルクやおっぱいを飲みたがらない
嘔吐する
けいれんがある
ぐったりしている
これらの症状が見られた場合は、至急に病院で受診しましょう。
赤ちゃんの頭のへこみに関して気をつけることは?
まれに、大泉門が全くない、大泉門が閉じない、または早く閉じてしまう「頭蓋縫合早期癒合症」という状態があります。 この場合、頭の形がいびつになったり、成長が妨げられる可能性があります。大泉門で以下の症状や状態に気がついたら、お医者さんい相談してください。
大泉門が見当たらない
大泉門が膨らんでいる
頭の形が異常で、成長していないように見える
まとめ
赤ちゃんの大泉門は、出産と成長のために重要な役割を果たしています。大泉門は1歳半頃までには自然に閉じていきます。優しく接して、不用意に触れないようにしましょう。
大泉門に関して心配なことや異常が見られた場合は、早めにお医者さんに相談することが大切です。
大泉門は頭のてっぺんがへこんでいますが、頭の形がいびつになっている赤ちゃんがいます。長い間、同じ向きで寝ていることが原因でしょう。寝る向きを変えたり、ベッドの向きを変えたりしてみましょう。
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