悪態:幼児の悪い言葉遣いを直す
未就学期の子供たちの言葉をよく聞いていると、思っていたほど無邪気ではないことに気付かれるでしょう。子供たちの会話は、攻撃的なフレーズでいっぱいです。 大人が使うような悪態もありますが、「ウンチ頭」のような幼い子供特有の言い回しもあります。
子供は言葉の意味を、その言葉が使われた文脈から学び取ります。何か別の飲物が欲しい場合でも「牛乳」と言うことがあるのは、その子供にとって「牛乳」は、単に飲む物という意味に過ぎないためです。その言葉を使った時の反応によって、その言葉の本当の意味を知るようになります。
注意を引くためのツール
その言葉の本当の意味がわからなくても、お子さんはその言葉、特にある特定の言葉が持つ力を十分理解しています。
マサチューセッツ州、ノースアダムズ州立大学の心理学教授であるティモシー・B・ジェイ博士の研究をご紹介しましょう。子供が使う悪態等の攻撃的な言葉のパターンに関して博士が行った研究によると、その他の言語発達分野と同様に、この分野でも女の子の方が進んでいるということが分かりました。3~4歳の女児が知っている悪態等の攻撃的なフレーズは平均2~3、男児は1~7だと言うことです。
なぜ子供たちはこんな言葉遣いをするのかという理由を理解することも重要ですが、こういった言葉について子供たちは、いかに大人とは異なる捉え方をしているか、ということを知ることが重要です。
激しい言葉、激しい感情
3歳児はよく、友達に対して「下ネタ」的な言葉を使います。字義通り使っているわけではもちろんありません。そうではなく、トイレトレーニングを完了したことに対して、あるいは今頑張っている最中だという自信の表れです。感情の激しい年頃なのです。未就学児が克服しなければならない課題の一つとして、その激しい感情を抑制する、ということが挙げられます。誰かをそんな風に呼ぶことで、怖くなんかないもん、というメッセージを発信しているのです。繰り返しますが、子供の言葉遣いは、子供の成長(子供の毎日はまさにそれ一色なのですが)に関する問題をそのまま反映しているのです。
どこででも
子供がひどい言葉を耳にするのを止めることはできません。家に居る間には耳にすることは無いにしても、幼稚園で、遊び場で、テレビで…悪い言葉は子供の周りにあふれています。社会的に適切な言葉遣いをお子さんが習得し、悪い言葉遣いをしなくても、もっと効果的に表現することのできる言語力をマスターさせるということは、本当に大変なことです。
役に立つヒント
お母さんにできること:
無視する 幼い子供が、繰り返し悪態をついたり、悪い言葉遣いをしたりするときは大抵、それによって、もっと注目を集めたいからです。無視していれば、いずれ何か別のことを始めるでしょう。大人が叱ってくれないのなら、面白くありませんから。
別の言葉を示す 代わりとなるフレーズ(「つまんない!」など)を教えます。子供にあることを禁止するだけよりも、何か別の、子供が満足するような代替案を示してやる方が効果が上がります。代わりのフレーズを示してやれば、自分の強い感情をお母さんはきちんと理解した上で、適切にその気持ちを表す方法を教えてくれている、ということをお子さんは理解することができます。
自分の言葉遣いも美しく それぞれの場面にふさわしい言葉遣いについて、お子さんはお母さんからたくさんヒントを得ています。新しい言葉、感情的過ぎずにうまく気持ちを表す言葉、お子さんが口にするこれらの言葉はすべてお母さんの口から出たものだと言っても過言ではないでしょう。
この時期、なぜお子さんが悪い言葉遣いをするのかを理解することと同様、こういった言葉をお子さんがどのように解釈して使っているのかということを理解することが重要です。
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