授乳 姿勢とヒント

母乳で育てると、ママにも赤ちゃんにもメリットがたくさんあります。母乳には栄養だけではなく、赤ちゃんの免疫を強くする免疫物質もたくさん含まれています。母乳をあげる時にママは赤ちゃんを抱っこして母乳をあげますね。赤ちゃんの目を見て笑いかけたり、優しい声で話しかけたりするでしょう。母乳をあげるというスキンシップを通じて、ママと赤ちゃんの絆も深まっていきます。いいことがいっぱいの母乳育児ですが、「母乳育児は大変そう」「上手におっぱいをあげることができるのかしら」「どんな姿勢で授乳すればいいの?」と心配になるママもいることでしょう。大事なことは赤ちゃんがおっぱいを上手にたくさん飲んで元気に育つことです。今回は母乳育児のメリットや授乳のタイミングや赤ちゃんに母乳を飲ませる時のコツを見ていきましょう。

母乳で育てるとママと赤ちゃんにいいことがたくさん!

母乳での育児にはママにも赤ちゃんにもいいことがいっぱいあると言われています。どんなメリットがあるのでしょうか?母乳育児のメリットを下記にまとめてみました。

ママにとっての母乳育児のメリットは?

  • 妊娠前の体重に戻るのが早くなる:母乳を作るのにカロリーが必要になります。母乳をあげることでママはエネルギーを消化しています。

  • ママの体の回復を促進:赤ちゃんがおっぱいを吸うことで“オキシトシン”というホルモンが分泌され、子宮の回復が早くなります。

  • 育児のストレスを和らげる:育児は体力勝負。でも、ママの胸の中で一生懸命にママのおっぱいを飲む赤ちゃんを見ていると、疲れやストレスも吹っ飛びますね。

  • 新生児病気にかかりにくくなる:乳がん・子宮体がん・卵巣がんにかかるリスクが減ります。また、閉経後の骨粗しょう症予防にもなると言われています。

  • 手間がかからない、外出先でも手軽に授乳: 母乳育児だとミルクを温めたり、哺乳瓶を消毒したりと言う手間が省けますね。また、赤ちゃんと一緒にちょっと外出する時、外出直前に母乳をあげると、ミルクでの授乳に必要なセットを持って行くと言う面倒がなくなります。外出時には授乳ケープなどを持っていくとよいでしょう。

赤ちゃんにとっての母乳育児のメリットは?

  • 新生児病気になりにくくなる:母乳には免疫物質が含まれています。母乳を飲んでいる間は、赤ちゃんは感染症などの病気にかかりにくいと言われています。 乳幼児突然死症候群(SIDS)を発症する確率も低いと言われています。

  • 赤ちゃんの成長や発達に必要な栄養素がいっぱい:母乳には乳糖、脂肪、たんぱく質をはじめ、カルシウム、ビタミン、ミネラルなどの赤ちゃんの成長に必要な栄養素が豊富に含まれています 。

  • あごの発達と丈夫な歯:ママのおっぱいに吸いつく時にあごをよく使うので筋肉が鍛えられてあごが発達します。かむ力や歯並びもよくなります。

  • いつでもどこでも飲める:外出先でも授乳室でママのおっぱいを飲むことができます。

  • ママとのスキンシップの時間:ママの胸の中でおっぱいを飲む時間は、赤ちゃんにとって一番幸せな時間のはず。赤ちゃんがおっぱいを飲んでいる時は、赤ちゃんの目を見ながら、ママが優しい声で話しかけてあげましょう。

授乳のタイミングや必要な母乳の量は?

「母乳はちゃんと出るのかな?」「母乳はどれくらいの量を、どんなタイミングであげればいいの?」「母乳の量は十分なのかしら?」

初めて出産をしたママには、授乳についてたくさんの疑問が出てくるでしょう。通常、ママが出産をした医療機関のお医者さんや助産師が授乳の指導をしてくれるでしょう。授乳に関して疑問があれば、どんどんとたずねて授乳の心がまえをしておきましょう。 生まれたばかりの赤ちゃんは泣いたり、口をパクパクさせたり、手を口に持って行って「おっぱいが欲しい」というサインを送ります。ママがこのサインを受け取って授乳をすることで、赤ちゃんは自分の出したサインの意味を学習すると考えられています。赤ちゃんを産んだからと言ってすぐにママのおっぱいから母乳があふれ出てくるものではありません。出産24時間後のママの母乳の分泌量は20ml程度。その後の24時間程度で75mlと言われています。こんなに少なくて大丈夫なの?とママは心配になるかもしれませんね。でも、この時期の赤ちゃんの胃の大きさはビー玉ぐらいなので、ママは心配しなくても大丈夫。ママが赤ちゃんの「おっぱいが欲しい」と言うサインに反応して授乳をくり返すことで、生後6~8週間には赤ちゃんの必要な時に必要な母乳量を作りだせるようになっていきます。ママは体力的に大変な時期ですね。母乳を十分に分泌させるために、ママはバランスのよい食事と十分な休養を心がけましょう。おっぱいの血流をよくするために、適度な運動も効果的です。

母乳はいつ、あげればいいの?

授乳スケジュールを決めて授乳すると、ママのおっぱいが詰まったり、痛くなってしまう原因にもなります。基本的には赤ちゃんがおっぱいを飲みたがっているようであれば、好きな時に好きなだけ飲ませてあげましょう。こうしておっぱいを上げていると、赤ちゃんは常に自分の成長に必要な母乳を飲んでいることになります。赤ちゃんがおっぱいを飲む回数が多いほど、ママのおっぱいが良く出てくるようになりますよ。生後2~3か月は、赤ちゃんがおっぱいを欲しがる時、1日に7~8回以上を目安としましょう。生後3~5か月頃は、眠る時間が長くなってくるので、授乳回数も1日6~7回くらいに減ってくるでしょう。眠ってばかりでおっぱいをあまり欲しがらない赤ちゃんもいます。授乳の間隔が開きすぎるとママが感じたら、優しく起こしておっぱいをあげるようにしましょう。

ママの母乳の量は足りている?

赤ちゃんはママのおっぱいをきちんと飲めているのでしょうか?母乳が足りているかどうか、以下を目安にしてみましょう。

  • 体重が1日20g以上増えている。

  • 赤ちゃんが元気で、動きも活発。

  • おむつを替えるたびにおしっこやうんちが出ている。

  • 1日におしっこを6回以上して、ママのおっぱいを8回以上飲んでいる。

赤ちゃんがあまりおっぱいを飲みたがらないと心配になりますね。でも、赤ちゃんが飲むおっぱいやミルクの量には食欲のムラや個人差もあります。赤ちゃんが元気で、母子手帳の発育曲線に沿って体重が増加しているのであれば、ママはそれほど心配することはないでしょう。ママがどうしても心配な時はお医者さん、助産師や保健師に相談して、体重の増加や赤ちゃんの様子をみてもらいましょう。

母乳を上手に飲ませるコツは?

せっかくママのおっぱいで母乳がしっかりと作られていても、ママが正しい授乳姿勢でおっぱいをあげていなかったり、赤ちゃんがママのおっぱいをしっかりと口に含めていないと、赤ちゃんは上手におっぱいを飲むことはできません。また、ママが乳腺炎になってしまうリスクも高くなります。最初から上手に授乳できるママなんていませんね。これからママは1日の多くの時間を授乳に費やします。パンパースがお勧めす5つの授乳姿勢とコツを参考にして、ママと赤ちゃんに理想的な授乳姿勢を探してみましょう。

パンパースがお勧めする5の授乳姿勢

ママが赤ちゃんにおっぱいを吸わせる理想的な授乳姿勢は、ママのおっぱいの状態や赤ちゃんの吸い方によっても変わってきます。どの授乳姿勢がママと赤ちゃんにとってベストなのか、色々と試してみましょう。最初から上手に授乳できるママや、上手におっぱいを飲むことができる赤ちゃんはいませんね。上手にできるようになるまで、ママも赤ちゃんもたくさん練習してくださいね。

1.交差横抱き(クロスクレードル)

初めて授乳をする時のベストな姿勢の一つです。肘掛付きの座り心地の良い椅子を見つけ、背筋をピンと伸ばして座ってみましょう。赤ちゃんを体の正面に持ってきて、ママのお腹と赤ちゃんのお腹がくっつくようにします。ママの腕を交差して、授乳をするおっぱいと向かい合うように赤ちゃんを抱っこしましょう。左のおっぱいで授乳する時は右の腕を右のおっぱいの時は左の腕で赤ちゃんを抱きましょう。前かがみや前のめりにならないように気をつけながら、赤ちゃんの口を優しくおっぱいに持っていってください。ママと赤ちゃんが密着するようにママの膝にクッションを置いて、その上に赤ちゃんを寝かすと授乳が楽になりますよ。

2.横抱き(クレードル)

Z交差横抱きに似ていますが、おっぱいを吸うのと同じ側の腕を使って赤ちゃんの頭を支えるところが異なります。肘掛付きの座り心地の良い椅子に真っ直ぐに座り、腕で赤ちゃんの頭をひじの曲がった部分で心地よく休ませ、赤ちゃんとおっぱいが向かい合うようにして赤ちゃんを支えます。横を向くのではなく、赤ちゃんの頭が他の体の部分と同様に真っ直ぐになるようにしてください。ママの膝にクッションを置くことで、ママはより楽に授乳がしやすくなります。

3.縦抱き

小さい赤ちゃんやおっぱいが小さいママにとって楽な姿勢です。クッションなどを使って高さを調整し、赤ちゃんの鼻がママのおっぱいの高さになるように、ママの太ももに赤ちゃんの姿勢を立ててまたがらせましょう。ママと赤ちゃんが向かい合わせの姿勢になるので、ママは赤ちゃんの首をしっかりと支えてあげてくださいね。ママのおっぱいの上下にしこりがある場合や、赤ちゃんの体がちょうどおっぱいの乳首に吸い付くのにほどよい高さになる月齢まで(6カ月くらいまで)は特にオススメです。

4.脇抱き(フットボール抱き)

帝王切開で出産したママやおっぱいが大きいママには、赤ちゃんの体重がママのお腹にかかり続けることのないように横抱きでの授乳姿勢がラクになるでしょう。ひじを曲げ、腰のあたりで赤ちゃんを横にして抱っこしましょう。赤ちゃんの頭をおっぱいの方向に向けて、空いた手で赤ちゃんの頭を支えましょう。フットボールのボールを持つように赤ちゃんの頭はママの前腕に乗せてください。Cの形となるようにもう一つの手でおっぱいを支えましょう。早産で生まれた赤ちゃんにもこの授乳姿勢がおススメです。

5.添い乳

ママが出産後で疲れていたり、常に眠気を感じるのであれば、眠る姿勢で授乳することもできます。でも、眠ってしまわないように気をつけてくださいね。座らずに寝た姿勢での添い乳は帝王切開での出産をしたママにも楽な姿勢でしょう。片手で赤ちゃんを支えながら体を横たえて、赤ちゃんをおっぱいの方向に向かせます。もう一方の手でおっぱいを赤ちゃんの口元に持っていきましょう。赤ちゃんがおっぱいを口に含んだら、片方の腕でママ自身を支えてもう片方の腕で赤ちゃんがおっぱいの近くに来るように支えてあげましょう。

正しい赤ちゃんのおっぱいの含ませ方は?

せっかくママがリラックスできる授乳姿勢を見つけても、赤ちゃんが上手にママのおっぱいを口に含めていないと、赤ちゃんはしっかりとおっぱいを飲むことができません。おっぱいを赤ちゃんにふくませるときは、できるだけ深くたくさんのおっぱいを口に含ませることが大切です。乳首だけ吸ってもおっぱいはほとんど出ないので、乳輪部までしっかりと深く含ませるようにしましょう。まずは、赤ちゃんの唇を乳頭で刺激して、赤ちゃんが 口を大きく開けて、舌を下げるのを待ちましょう。口を大きく開けたら、赤ちゃんの鼻の先がおっぱいに触れるくらい、下顎はおっぱいに密着するように深く乳輪部までくわえさせましょう。含み方が浅い時は、もう一度やり直して深くおっぱいを口に含ませるようにしましょう。

赤ちゃんが上手におっぱいを口に含んでいるサイン

  • 赤ちゃんがおっぱいを飲んでいる時にチュッチュと言う音がしない

  • 授乳中に乳首が痛まない

  • 授乳後に乳首の形がつぶれたり、いびつな 形をしていない

ママと赤ちゃんにとってもメリットがいっぱいの母乳育児。赤ちゃんが成長に必要な母乳を十分に飲めるよう、正しい授乳姿勢とおっぱいの含み方を調べていきましょう。母乳育児のママが母乳の量が十分に足りていないと思う時は、まず母乳をあげてからミルクを足すようにしてくださいね。ミルク育児も母乳育児と同じように、授乳は赤ちゃんとの大切なスキンシップの時間。正しい授乳姿勢でしっかりと赤ちゃんを抱いて、赤ちゃんの目を見ながら、優しく話しかけてあげながら、授乳をしていきましょう。ママと赤ちゃんにピッタリの授乳姿勢を見つけて、元気な赤ちゃんを育てていきましょう。

本記事の内容について:
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