知っておきたい!赤ちゃんや子どもの日焼け・紫外線予防対策

春らしい天気になり、ポカポカと春の陽気を感じるようになると、赤ちゃんをベビーカーに乗せてお散歩に出かけたくなりますね。いい天気になると、子ども達も外で遊びたがるようになります。こんな時、強い日差しや紫外線に気をつけないといけないのは、大人だけではありません。敏感でデリケートな肌の赤ちゃんや子どもの日焼けや紫外線対策も大切です。これから夏にかけて、肌が敏感な赤ちゃんや子どもが日焼けをしないようにするには、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか?外遊びやお散歩や水遊びの時は?赤ちゃんや子どもの日焼け・紫外線予防対策について、ご紹介します。

日光や紫外線を浴び過ぎたらどうなるの?メリットとデメリットは?

強い日光や紫外線を浴びすぎると人の体に影響があることが、多くの研究で判っています。

日光の紫外線が関係している病気には、急性障害の日焼けや免疫力の低下があります。また慢性障害では、シミやしわなどの皮膚老化、良性・悪性の腫瘍、皮膚がんの原因、白内障などの目へのダメージが考えられています。

子どもたちを元気に外で遊ばせたいけれど、日光に当てても大丈夫?と、心配になってしまいますね。母子手帳には1998年まで「日光浴をさせていますか」と言う質問項目がありました。でも、オゾン層破壊による紫外線の増加なども影響して、時代とともに日光浴に対する考え方も変わってきています。

とは言っても、日光や紫外線を浴びることはデメリットだけではありません。子ども達が外で元気に遊ぶことは大切です。例えば、日光を浴びることで、カルシウムの吸収に重要な役割を果たすビタミンDを体の中で作ることができます。また、妊娠中のママがビタミン D不足になってしまうと、赤ちゃんの骨の発育に影響を与えます。ビタミンD不足のママから生まれた赤ちゃんは、将来の骨量が低くなり、骨がもろくなるリスクが高いと言う報告もあります。日光に当たることで、骨粗しょう症を発症するリスクやや乳幼児にビタミンDやカルシウムが不足することが原因で起こる、クル病を予防することができますね。

日光や紫外線を怖がり過ぎる必要はありません。必要以上に紫外線を避けてしまうと、赤ちゃんや子どもの成長の妨げになることもあります。赤ちゃんは大人と比べて皮膚が薄く、紫外線によるダメージを受けやすいので、小さな子どものうちから紫外線を浴びすぎないよう、帽子や服装、日焼け止めクリームなどによる紫外線予防対策を行うことが大切です。赤ちゃんや子どもの紫外線対策をしっかりとして、元気に外で遊ばせてあげましょう。

日焼けをし過ぎないようにするにはどうしたらいい?

日光を浴びることで、ビタミン D が増えて、免疫力や回復力がアップします。でも、日焼けをしすぎないように、外出や外遊びをする時に気をつけてもらいたいことがあります。これらは晴れた日だけではなく、曇りの日にも守るようにしましょう。

  • 外に出る時間帯に注意しましょう:紫外線は1年の中で4月~9月に強くなります。また、午前10時~午後2時までが一番強くなります。できるかぎり、この時期や時間帯に長時間、屋外に出ることがないようなスケジュールを立てましょう。これらの時間帯に外に出る時には、赤ちゃんや子どもの紫外線対策をしっかりと!

  • 遊ぶ場所に気をつけましょう:日差しが直接当たらないよう、外で遊ぶ時には木陰や建物などの日陰で遊ばせましょう。日陰では日なたの約50%まで紫外線が減ると言われています。日なたに長時間いる場合は、屋根やパラソルの下で遊ばせましょう。曇っているから大丈夫、と油断は禁物です。曇りでも晴の日の約80%の紫外線が出ているので、日焼け対策は大切です。

  • 帽子や服装に気をつけましょう:つばの広い帽子をかぶせ、UV効果のあるサングラスを使いましょう。服は肌の露出が少ないもの、長袖などの体を覆う部分が多い服を着せることで、紫外線をカットできますね。色の濃い服は紫外線を吸収してしまいます。熱がこもらない、白か淡い色の服を着せましょう。熱中症対策にもなりますね。車に乗せる時にも気をつけてあげましょう。車の窓にUVカットシートやサンシェードをつけましょう。ベビーカーに乗せる時には日よけのあるものを。

  • 日焼け止めクリームを使いましょう:敏感な肌の赤ちゃんでも日焼け止めクリームを使うことはできます。但し、ベビー用や子ども用と書かれている日焼け止めクリームを使ってくだいね。低刺激性、アレルギーテスト済み、無香料や無着色であることもポイントです。SPF (Sun Protection Factor)、PA (Protection Grade of UVA)は、日焼け止めの強さを表す指数です。数字や+の数が増えると、紫外線の予防効果が高いことを表していますが、赤ちゃんや子どもの肌への負担になるので、買い物や散歩などの普段の生活でむやみにSPFやPAの値の高いものを使う必要はありません。普段の生活ではSPF15~20やPA++、海や山に行く時にはSPF20~40、PA++~+++を目安としましょう。海やプールは最も肌を露出する場所です。ラッシュガードを着せたり、汗や水で落ちにくい耐水性の日焼け止めクリームを使ったりして、しっかりと紫外線対策しましょう。

日焼け止めクリームを使うときに気をつけたいことは?

せっかく日焼け止めクリームを使っても、正しい塗り方をしていなければせっかくの効果が下がってしまいます。日焼け止めをむらなく上手に塗るために、下を参考にしてくださいね。

  • 額や鼻の上、頬や顎にてんてんと顔全体にパール粒1個分ぐらいの量をのせましょう。

  • 指で均一に全体にむらなく伸ばします。一度、重ね塗りをしましょう。

  • すり込まずに、全体に薄くのせるような感じで塗りましょう。

  • 耳の後ろや首、胸元、背中や腕、手の甲も日焼けをしやすい場所です。塗り忘れがないようにしっかりと塗りましょう。

  • 外に出る15分前までに塗りましょう。

  • 汗をかくとクリームが流れますし、時間が経つと効果が弱くなります。2~3時間ごとに塗り直しましょう。

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日焼けの原因は?日焼けしてしまったら、どうすればいいの?

「日焼け」と言う言葉は、紫外線で皮膚が赤くなる「サンバーン」と、その後に皮膚が黒くなる「サンタン」の両方で使われています。サンバーンは紫外線が原因の皮膚の軽いやけどです。日光にあたって数時間後ぐらいから赤くひりひりとした炎症が起こります。8~ 24 時間でピークとなり、2~3日で症状は消えていきます。強い日差しにあたりすぎると、水ぶくれになって皮がむけます。海水浴やプールで日焼けをしすぎたと思ったら、なるべく早く冷水タオルなどを使い冷やすことで症状が和らぎます。

サンタンは日光にあたって数日してから現れ、数週間から数ヵ月続きます。紫外線で色素細胞が刺激されてメラニンの増加がおこります。メラニンを新しく作り出すことで、太陽光のなかにある有害な紫外線を吸収したり散乱させたりして、皮膚への悪影響をくいとめようとしています。

どれだけしっかりと日焼け対策をしていても、日焼けをしてしまうことはあります。日焼けをしてしまったら、どうしたらいいのでしょう?まずは日焼け止めクリームや肌に付いた汚れを、石鹸を使ってきれいに落としましょう。その後、冷たいシャワーや、冷たい水で濡らしたタオルを使って、赤くなった部分を冷やします。日焼けの後は、皮膚の水分が減っています。ワセリンや赤ちゃん用のローションを使ってしっかり保湿をしましょう。炎症が重症化すると、水ぶくれや脱水症状、高熱や熱射病につながることがあります。これらのひどい日焼けの症状が現れたら、早く皮膚科のお医者さんの診察を受けるようにしてくださいね。

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よくある質問

大人にも子どもにも日焼け対策は大切です。赤ちゃんや子どもにも日焼け止めクリームを使用することは可能ですし、使うことをおすすめします。日光や紫外線を浴びることで、体内でビタミンDを合成できるメリットがありますが、日焼けやシミやしわなど皮膚の老化を引き起こす、皮膚がんの原因となる、皮膚の乾燥の原因になるなどのデメリットもあります。赤ちゃんや子どものうちから、あまり日焼けをし過ぎないように注意してあげることは、将来の健康のために大切なことです。

おわりに

昔は日焼けした子どもには健康的なイメージがありましたが、今では皮膚への影響を考えて、日焼けをし過ぎないほうがいいと考えられています。赤ちゃんや子どもの小さいうちからきちんと日焼け対策をした上で、外で遊ばせてあげましょう。もし日焼けしてしまった場合は、日焼けした部分を冷やす、保湿するなどの早めの対処が肝心です。ひどい日焼けの症状が見られたら、すぐに皮膚科のお医者さんに診てもらいましょう。

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