子どもの水いぼ
水いぼは子どもによく見られるウイルス性の皮膚感染症です。医学専門用語では伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)と呼ばれています。子どもの水いぼの原因、症状や治療法などを見ていきましょう。
子どもの水いぼとは?
通常、水いぼの症状は10歳以下の子どもに現れます。大きさは1~5mm程度、丸くて、表面に光沢のあるいぼが皮膚に現われます。数ヵ月以上かけて徐々に増えて、いつの間にか自然に治っていくことがほとんどです。ただ、完全に治るまでに半年以上、時には1~2年かかることも。細菌に感染して化膿した、アトピー性皮膚炎やその他の基礎疾患がある場合などには、全身に広がってしまうことがあります。 水いぼの中にはウイルスを持つ白いかたまりがあり、掻いてこのウイルスが周りの皮膚につくと、広がってしまうことがあります。なるべく掻かないように、注意が必要です。
水いぼはどうやって子どもにうつるの?
伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)ウイルスに接触することで感染し、発症します。プールでのタオル、浮き輪、ビート板を一緒に使うことで感染すると考えられています。また、アトピー性皮膚炎の症状がある子どもは、乾燥肌で掻き傷ができるので水いぼにかかりやすく、広がりやすいといわれています。肌を清潔にしていることが大切ですが、ウイルス感染が原因のため完全な予防法はないと言われています。
子どもの水いぼの症状は?
直径1~5mm程度の水っぽい光沢のある皮膚の盛り上がりで、真ん中が少しくぼんでいます。最初は米粒位の大きさの白いブツブツが2~3個できます。かゆみや痛みを伴うこともあります。水いぼを触ったり、引っ掻いたりすることで、ウイルスが広がってしまい、全身に多くの水いぼができてしまうことがあります。
子どもの水いぼの治療法は?
子どもの水いぼは自然治癒することが多く、基本的には治療しなくても大丈夫です。でも、基礎疾患があったり、長い時間をかけて広がっていった場合などは、ピンセットを使ってつまみとったり、液体窒素を用いて凍らせて取ったりする治療をすることも。小さな子どもの場合、掻いてしまって症状が広がったり、遊んでいるうちに水いぼが他の子どもに移ってしまったりする可能性もありますね。また、夏にお友達と一緒にプールで遊べないのも可哀そうです。子どもが水いぼかなと思ったら早めにお医者さんに診せて、ベストな方法を考えましょう。
プールには入れるの?
プールの水ではうつらないので、基本的にはプールに入っても大丈夫です。ただ、タオルや浮輪などを介してほかの子どもにうつしてしまうことがあり、学校や幼稚園、 スイミングスクールによってはプールに入れないこともあります。プールに入る前に確認しましょう。プールの前と後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。
水いぼといぼは違うの?
水いぼといぼは違います。どちらも子供に多い皮膚病で、ウイルスで感染する点は似ています。いぼはヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染でできますが、水いぼは伝染性軟属腫ウイルスと言う全く別のウイルスが原因です。水いぼは表面がツルツルして、みずみずしい光沢のある直径1~5mm程度の小さな皮膚の盛り上がりで、てっぺんが少し凹んでいます。いぼは表面のがさついた硬い盛り上がりが多いです。 また、いぼは手のひらや足の裏を含む手足にできることが多いのですが、水いぼは身体にできることが多いです。
自宅でできるケアはあるの?
自宅で治療しようと考えずに、早めに皮膚科などを受診しましょう。水いぼをいじったり、引っ掻いたりすると症状が広がってしまうことも。夏になると薄着になり、水いぼが見えると気になってしまいますね。また、1人だけプールに入れないと可哀想です。できるだけ水いぼに触れないようにして、水いぼの数が少ないうちに早めにお医者さんに診てもらいましょう。
水いぼになったら気をつけたいこと
アトピー性皮膚炎や肌の乾燥などで皮膚のバリア機能が低下していると感染しやすいと言われています。保湿を中心としたスキンケア を心がけましょう。
よくある質問
自宅で治療しようと考えずに、早めに皮膚科などを受診しましょう。水いぼをいじったり、引っ掻いたりすると広がってしまうことも。
さいごに
通常、子どもの水いぼは治療をしなくても自然に治っていきます。でも、夏になって薄着になると、水いぼが見えて嫌な思いをすることがあるかもしれませんし、お友だちと一緒に楽しいプールに入れないなんてことも。完全に治るには数年かかってしまうこともあります。子どもが水いぼかなと思ったら、早めにお医者さんに診せるようにしましょう。
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